GM:それから数日後。アオイは見事仮配属が終わり正式な銃士と認められます。

アオイ:おお!

GM:先日のアンナ姫の件と合わせて、オーバン隊長がささやかな酒宴を開いてくれますよ。

アオイ:酒だ酒だ。

レイ:お酒……。

GM:「アオイ君の正式な入隊と、後厄介事が過ぎ去って」といったところでグレース副官の咳払いが入ります(笑)。「じゃなくて、姫の見学が無事済んで、おめでとう。カンパーイ」

一同:カンパーイ!

アオイ:この国の酒は初めてだ。旨い!

レオン:このエルーラン王国はワインの産地としても有名なのですよ。

GM:宴会には他の銃士もどんどん加わってきます。ユーリ隊の3人も酒席に加わってますが、しんみりと杯を傾けるハジメの横で、暴飲してからみ酒をするポルトスをひたすら宥めるユーリと言う構図が(笑)

アオイ:なんか、ユーリさんの中間管理職ぶりに涙がちょちょきれます(涙)

GM:「それではもう一度、新しい仲間と銃士隊の前途を祝して、カンパーイ」

一同:カンパ……。

GM:その時ばたんと扉が開いて。「大変だ! アンナ姫が攫われたっ!」

一同:「なっ、なんだってぇー!!(MMR風に/笑)」

GM:伝令の銃士が持ってきた情報は以下の通り。今日、姫は神殿からの依頼で冒険者通りを視察に行っていました。護衛をしているのは侍従達ですが、その侍従達が傷を負って銀嶺城に運び込まれてきました。その中に姫は居なかったとの事です。

バジル:なるほど.

GM:ケストナー卿はこの事態を受けて銃士隊を銀嶺城へ召集しました。

アオイ:お城なんか初めて入りますね。

GM:オーバン隊長もいつになく真面目ですよ。「バジル隊。君たちは先行して侍従達の話を聞いてきてくれ。容態は安定しているようだ」

一同:了解しました。


◆◆◆◆◆


GM:侍従達は皆大小の傷を負っていますね。

バジル:銃士隊の者だが大丈夫か?

GM:「自分達がついていながら、姫様にも陛下にも申しわけない」

バジル:「いや、命があっただけでもまだありがたい。現場の状況はどんなものだったんだ?」

GM:彼らの語るところによりますと、突然数名の精鋭に襲撃を受けて、抵抗したものの歯が立たず、姫を連れ去られてしまったそうです。

バジル:そいつらは何人居たんだ?

GM:5人だそうです。

バジル:襲われた場所は?

GM:街路の一角ですね。目撃者も居ます。

バジル:相手の特徴は?

GM:5人の体格とかは大雑把に教えてくれます。

アオイ:そこは予定の行程で通る場所ですか?

GM:予定通りですね。

レオン:という事はそれを知っている人間、つまり内部を疑った方がいいのかもしれない。

バジル:その他、何か手掛かりは無いか?

GM:「それが……」と言いかけたところにエトワールがやって来ます。
「お前達、やはり来ていたか。少し話したい事がある」

バジル:なんでしょう?

アオイ:(侍従達をちらりと見て)「とりあえず廊下に出ましょうか」

GM:そうですね。ではいったん廊下に出るとエトワールは周囲を見回して言います。「実は、現場にヴァンスター騎士団の紋章が残されていたそうだ」

レオン:なに?

アオイ:ヴァンスターって、今エルーランと一触即発状態の神聖ヴァンスター帝国ですか?

GM:まさしくそのヴァンスターです。
「まずい事にそれで王国の主戦派が一気に躍進したらしい。陛下は大変動揺されて、姫様を奪還すると言う大義名分をもっての対ヴァンスター帝国の開戦は時間の問題だ」

レオン:うーん、なんか出来すぎてない?

バジル:俺もそう思う。

レイ:ヴァンスターの仕業に見せかけて……。

GM:「気付いたか。さすがだな。この事件、ヴァンスターが主犯だとすると、おかしなことが多くないか? わざわざ証拠を残すのがまず変だ。襲われた侍従も全て生きて帰ってきている。私の立場でこれ以上言うわけにはいかないが。誰かがヴァンスターとエルーランを……後は分かるな?」

バジル:うん。

GM:「赤枝の騎士の殆どは開戦準備に追われて動けない。今回は私とお前達銃士隊だけで動く事になりそうだ。何か分かったら伝える。よろしく頼む」

レオン:「こちらこそよろしく。目指すところは姫様の救出だ」

バジル:とりあえず銃士隊に合流してさっきの事を報告しないと。