レイ:レオンさん。ちょっと伺いたいのですが?
レオン:レイから話しかけてくるとは珍しいですね? 良いお酒でも入りましたか?
レイ:いえ、バジルさんとアコさんが「てぃーあーるぴーじー」と言うものを遊ぶと言っていたんですが、いったい何のことでしょうか?
レオン:おやおや、隊長もなかなか隅に置けないですね。
そう言えば、レイはTRPGを知りませんでしたか。では、簡単に説明しましょう。「TRPG」とは、「テーブルトーク・ロールプレイングゲーム」の略です。
レイ:「ロールプレイングゲーム」と言うと、『FF』とか『ドラクエ』のようなゲームのことでしょうか?
レオン:そうですね。レイはそう言ったゲームは遊んだ事がありますか?
レイ:はい。『ドラクエ』は一通り遊んでいて、ライアンとパパスとハッサンが好きですね。
レオン:見事に筋肉キャラばかりですね(苦笑)。キャラクターを操作して「役割を演じる」のがロールプレイングゲームの醍醐味ですね。
『ドラクエ』のようなRPGはゲーム機やコンピュータを使って遊びますが、「TRPG」はゲーム機ではなく、全て人間が会話で行うのが特徴ですね。
レイ:え? ゲーム機を使わないのですか?
レオン:ええ。プレイヤーは自分が作ったキャラクターを演じながら、ゲームマスター(GM)の提示するシナリオを攻略してゆくのです。
プレイヤーがキャラクターをどう動かすかは完全なアドリブですので、コンピューターRPGにはない幅広い選択肢が魅力ですね。
自分のキャラクターを成長させ人間関係を築いてゆく楽しさは、コンピューターRPGでは味わえません。
レイ:ええと……つまり、どういう遊びなんでしょうか?
レオン:失礼しました。ではもっと分かりやすく。TRPGとは、「ルールを使って遊ぶ大人のごっこ遊び」です。
レイ:ごっこ遊び? 大人がそのような遊びをするんですか?
レオン:例えば、演劇だって考えようによってはごっこ遊びですよ。TRPGのように脚本を使わない即興劇と言うジャンルもありますし。情熱と労力をつぎ込んで真剣にやるごっこ遊びは物凄く楽しいのですよ。
TRPGを遊んだ記録を小説形式の読み物にしたリプレイや、動画にしたプレイ動画も、娯楽として広く楽しまれています。
レイ:良くわかりました! 私もバジルさんに頼んで遊ばせてもらいます。
レオン:それが良いでしょう。しかし、レイは何故TRPGに興味を持ったんですか?
レイ:バジルさんたちは居酒屋の部屋を借りてやるそうなので、混ぜて貰えばお酒が飲めるのかなと。
レオン:……レイはブレませんね。