長命なエルダナーンの人生でも、銃士隊で過ごした数年間ほど濃密な時間は無かった。あそこには、私の望んでいた全てがあった

銃士レオンの手記より


 レオンが銃士隊詰所に出勤すると、朝食を詰所でとる銃士たちと、陳情にやってきた王都ログレスの街人達でごったがえしていた。
 銃士隊の詰所は特殊だ。没落した豪商の店を買い取って改造した結果、一回の店舗部分が来客スペースと食堂を兼ねると言う珍妙な構造になってしまった。
 当初は戸惑うものも多かったが、今では皆気にしない。
 口外出来ないような案件は別に商談スペースがあえるし、銃士と市民の交流の場として機能していた。最近では、入隊を考える若者はここで現役銃士の話を聞いたりもする。


はぎわら(以下GM):では紺碧師匠から自己紹介お願いします。
紺碧(以下レオン):名前はレオン。ウォーリア/アルケミストです。ライフパスは出自が冒険者、境遇が略奪で、運命が幸福です。この街で銃士になる為に剣術と錬金術を身につけた変り種のエルダナーンエルフです。
 出自から両親が冒険者と言う事なのでエルダナーン離れした性格の持ち主です。こんな自分でも普通に受け入れてくれるこの街の銃士隊は居心地が良いと感じています。
 境遇は色々あったらしいのですが、それはおいおい明らかになるということで(笑)。
GM:つまり、「詳細は遊びながら考える」と言う訳ですね(笑)。こんな遊び方が出来るのも、TRPGの楽しみです。
レオン:です。戦闘スタイルは接近戦は剣で戦い、遠距離から狙われた場合に備えてマスケット銃を持っています。
GM:まんま小説のスタイルですね。低レベル帯から色々やろうとするとルール上器用貧乏になりますが、構いませんか?
レオン:問題ありません。ただ強いキャラを作るより、キャラ立てをちゃんとしたいので。
GM:承知しました。その心意気、買いましょう! では出勤してきたレオンは、朝食を食べている銃士を見つけます。雅清君、自己紹介を。
雅清(以下バジル):名前はバジルといいます。種族はヒューリン人間。年齢は22歳。男です。ライフパスは順番に、傭兵、組織、勝利。
 元々は傭兵だったんですが、血なまぐさい戦場に嫌気がさして、何かを守れる仕事を求めて銃士隊に入りました。クラスはアコライト/アルケミストで、回復魔法とポーションで仲間を支援し、《プロテクション》のスキルでダメージを軽減します。
GM:なるほど。結構シリアスな境遇ですね。
バジル:本人はあっけらかんとしてるけどね。あと、話し合いの結果、俺がギルドマスターを務める事になった。あんまり自覚無いけど(笑)
レオン:そこはサポートしますので(笑)


 レオンはコーヒー片手に寛いでいる小隊長のバジルを見つけ、挨拶して目の前に腰かけた。
 このとき彼はまだ20代の若者に過ぎなかったが、後に語られるような、全てを見通したような貫録は、既に片鱗を見せていた。
 一方で、彼のあまりの昼行燈ぶりから、隊長としての能力を疑問視する声もあった。
 レオンに言わせればナンセンスである。確かに銃士隊は「試しにやらせてみよう」とばかり、実績のない人間を抜擢することもあるが、適性の無い人間に責任を持たせたままにしておくほど甘い組織ではない。
 もっとも、特に焦りや怒りは感じていない。放っておいてもバジルは頭角を現すと、確信めいたものを感じていたからだ。



レオン:では、隊長に話しかけましょう。おはようございます隊長。今日も早いですね。
バジル:おはようレオン。早起きはいいもんだぞ。今日は出勤前に今夜の夕飯を仕込んできた。
レオン:相変わらずの料理好きですね。
バジル:おう、今度何か作ってやるよ。
 愛嬌ある笑顔で今夜のレシピを語るバジルに、レオンは居心地の良さを感じる。


 変わり者の集まりである銃士隊は、彼のように出自があいまいな者でも、実力を示せば迎え入れる。彼が目的・・を果たす為に、銃士と言う立場は非常に都合が良いが、それ以上にこの職場は恵まれている。



バジル:そう言えば、1人足りないな?
レオン:そろそろ来る頃じゃないでしょうか?
GM:導入への協力ありがとうございます(笑)。ではプレイヤーAさん、自己紹介をお願いいたします。
プレイヤーA(以下レイ):レイ・スフェラと言います。年齢20歳の性別女。ヒューリンです。ライフパスは人工生命、策謀、財産です。クラスはシーフ/ガンスリンガー。魔導銃キャリバーで接近戦と中距離戦の両方をこなします。
 人工生命なので性格は冷静沈着。幼い頃から銃の知識を叩き込まれてきました。
GM:おお、こちらもシリアスな設定ですね。人工生命については、何か考えます(ノートに書き込み)
レイ:補足で設定があります。マッチョな男性が大好きです! 育ての親がマッチョだったので、私もゆくゆくはマッチョなタフガイと結婚したいと思ってます!
一同:(爆笑)
GM:その設定必要ですか!?
レイ:何を言ってるんです? 最重要事項ですよ?
GM:アッハイ(笑)


 詰所に入ってきたレイは、2人の姿を見つけると、軽く会釈し、コーヒーを貰って席に着く。その間は無言である。
 別に険悪なわけでは無く、これが彼女の気質だ。
 必要最低限しか言葉を発しない。銃と酒と筋肉が絡むと多弁になるのだが。


GM:しかし、皆さん見事に銃使いが揃いましたね。銃士隊の設定考えた人間としては嬉しい限りですが。
レオン:だってせっかく銃士になれるんだから銃撃ちたいじゃないですか(笑)。
レイ:そうです! そこ大事です! 早く魔導銃を撃ちたいです!
GM:悪者はこれから出るからもうちょっと待って下さい(笑)
バジル:俺はこのまままったりエンドでも構わないぞ?
レオン:いや隊長、我々が構います(笑)