「王立銃士隊は隊長の影が薄く、副官のグレース・マニフィカで持っている」

 口さがない者たちは、銃士隊の組織をそう評する。
 それだけ、彼女の責務は重く、功績は大である。
 銃士隊の根幹である人事評価制度とそれに付帯する各種事務手続きは全て彼女が回している。銃士長オーバンまで「私がいなくても銃士隊は困らないが、グレース君を欠いては皆路頭に迷う」と公言し、事あるごとに彼女の勲功を内務省にアピールしている。
 だが、実際に銃士隊に勤務する幹部たちは、その風評を一笑に付す。
 自分がさぼりたいからと言う理由はあるだろうが、凡庸なボスが自分の責任でまだ若い彼女にフリーハンドを与え、必要なものを手配し、起こった弊害を全てひっかぶるなどできようがない。

 オーバン・オーバンと言う出自不明の後援者がいて初めて、グレース・マニフィカは銃士隊を運営できるのだ。
 もっとも、本人もそれを理解しているから、自分に仕事を投げてくる銃士長に苛立ちが募る様だ。
 銃士隊御用達の飲み屋に行くと、良くくだをまく彼女に遭遇すると言う。

 話を一通り聞いたグレース副官は「なんで相談してくれなかったの?」とアコさんを叱る。

「でもグレース。今オーバン銃士長が視察で留守だから、大変な時だし」

 ばつの悪そうに説明するアコさんに「見くびられたものね」と渋い顔をする。

「私はあなたを友人だと思ってるけど、あなたは私が困ってるとき、仕事が大変なら放っておくの?」

 慌てて頭を振るアコさんに頷いて、「なら、今後同じことがあったらすぐ頼るように」と告げた。

「……ありがとうグレース」


レイ:グレース副官、かっこいいです!
GM:副官は、皆さんに向き直って、「アプリコットの事、頼みますよ?」とお願いしてきます。
バジル:アプリコット?
レイ:……誰?
レオン:(小声で)アコさんの本名ですよ?
バジル・レイ:あっ、そうか!
GM:アコさんはひたすら苦笑してますが、グレース副官はに「今のは聞かなかったことにしますが、ちゃんと覚えておきなさい。特にバジル」とお説教を受けます。
レオン:ああ、隊長の気持ちは副官にまでバレバレなんですね(苦笑)
バジル:ホントすいません(平身低頭)。